海外には、文部科学大臣が日本の高校と同じ教育課程をもっていると認め、「在外教育施設」と認定している高校(インターナショナルハイスクール)があります。
この「在外教育施設」の認定を受けた高校を卒業すれば、日本国内の高校卒業者と同等の資格が与えられます。あるいは、仲介団体を通じて、現地の公立高校や私立高校に留学することもできます。
留学の行き先で多いのは、やはり、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドといった英語圏です。留学先では、なによりも言葉の壁をクリアすることが重要になりますが、語学学習については、まず現地の語学学校で現地語を学んでから高校などに入学するケースと、現地語集中コースと一般の教科を並行して受講するケースがあるようです。
海外への留学は、今までしばられてきた世間の眼から解放され、誰も知らない新しい環境のなかで新規まき直しをはかりたい人には適しているといえるでしょう。異文化体験を通して視野が広がり、人間的に大きく成長するケースもあります。
言葉も文化も違う国での生活は、人によってはかなりのストレスとなることを覚悟しなければなりません。しかし、家族や同級生から離れることで、不登校という負いめがやわらいだり、日本とは違った価値観があることを身をもって学んだり、欧米の個性を尊重する教育が受けられるなどのメリットも見逃せません。言葉や生活習慣の違いを少しずつクリアすることによって、自分に対する大きな自信を身につけることも可能でしょう。