小学生6年という節目を迎えて
中高一貫校での不登校と進学問題
自分の不登校について誰かに話すことを非常に嫌がる小学校6年生の女の子
いま通っている学校をやめようと思っている高校1年生
高校進学を目前にして、突然、不登校になった中学3年生の男の子
「中学に通わずに勉強できる方法はないの?」という小学6年生
「自分は不登校だから大事に扱って」と主張する中学1年の女の子
内申のない子どもに開かれた進路とは
“集団”のなかに入っていこうとしない高校生
「高校どうしようかな」と口にするものの、 まったく動き出す気配のない中学3年生の女の子
大検(高等学校卒業程度認定試験)を受けて大学に進学したい
登校刺激をすると大声を出したり、ものを投げたりする高1の女の子。見守っているだけで、転機はくるのか
小中高とずっと不登校ぎみで、サポート校に転入後も休みがち。 将来、自立できるのかと不安
高校卒業後の進路問題
無理して学校に行っているように見える中学1年の男の子
【回答】田中雄一
「中学卒業後の不登校の子どもたちのための進路情報」をご覧いただきながら、ご質問にお答えしていきたいと思います。
まず、資料を見ていただくと、資料の左側が「出席が前提となっている学校等」、右側が「出席を前提としていない学校等」と大きく2つに分かれています。そして、このお子さんの場合、中学2年から不登校になっていることを考えると、やはり「安心して通える」「プレッシャーも少ない」という点からみて、右側の「出席を前提としていない学校等」のなかから選択していったほうがベターかなと思います。
ただ、今は公立高校でも、入学後はもちろん出席が前提となりますが、不登校のお子さんの場合、「志望申告書」とか「自己申告書」といったものを提出して、内申書の代わりにすることもできるようになってきていますので、昔と違って内申点が合否に大きく影響するということは少なくなってきていると思います。
また、資料の左側の「②定時制高校」の一番下に都立の「チャレンジスクール」がありますが、これは不登校や高校を中退した子どもたちなどを対象として開校された新しいタイプの学校で、開設当初はマスコミ等にもかなり取り上げられたので、ご存じの方も多いと思います。チャレンジスクールは昼間定時制という形態をとっており、本来なら4年間で卒業するところを、カリキュラムの組み方によって3年で卒業できるようになっています。そのため、実際には3年間で卒業できる生徒は4割くらいと聞いています。やはり出席が前提になりますので、けっこう厳しい面もあるのではないでしょうか。