小学生6年という節目を迎えて
中高一貫校での不登校と進学問題
自分の不登校について誰かに話すことを非常に嫌がる小学校6年生の女の子
いま通っている学校をやめようと思っている高校1年生
高校進学を目前にして、突然、不登校になった中学3年生の男の子
「中学に通わずに勉強できる方法はないの?」という小学6年生
「自分は不登校だから大事に扱って」と主張する中学1年の女の子
内申のない子どもに開かれた進路とは
“集団”のなかに入っていこうとしない高校生
「高校どうしようかな」と口にするものの、 まったく動き出す気配のない中学3年生の女の子
大検(高等学校卒業程度認定試験)を受けて大学に進学したい
登校刺激をすると大声を出したり、ものを投げたりする高1の女の子。見守っているだけで、転機はくるのか
小中高とずっと不登校ぎみで、サポート校に転入後も休みがち。 将来、自立できるのかと不安
高校卒業後の進路問題
無理して学校に行っているように見える中学1年の男の子
【回答】小澤 美代子
このお子さんは、小6の2学期から半年くらいの比較的短い不登校ですが、そのあと、本当によく頑張って私立の中学に入られたと思います。ただ、この私立の中学がどういう状況なのか、つまり、すごく勉強がハードなところだと相当つらいだろうなと思います。
それからSOSのサインですが、不適応サインというのは、基本的には「食べること」と「寝ること」に現われます。ですから、食欲がなくなる、逆に過食になる、時間どおりに食べられない、眠れない、朝起きられないといったことがなければ、まあ元気に学校に行けているんじゃないかと考えていいと思います。
あとは帰宅してからの様子で、食事のあとなどに「笑えているか」ということ。テレビを見て思わず笑ったりしていればOKだと思いますが、テレビを見る元気もない、見ても笑いもしなければ、何の反応もないといった状態だと、ちょっとキツイかなと思います。
最後に担任の先生との連絡ですが、教員もいろいろですから、まず、担任の先生が信頼できるかどうかを見定めないといけないと思います。
もし、理解のある先生だったら、率直に「友だちはいるのか」「孤立していないか」「からかいのターゲットになっていないか」など学校での様子を聞いてみる。そして、一時期不登校だったこと、今、非常に疲れているようだということを話し、何かあったら、ぜひご連絡ください、ご配慮くださいと伝えたほうがいいでしょう。
ただ、担任が理解がないとか、学校全体が進学一辺倒だとすれば、そういうことを担任に話すと、あまりいい感情をもたれなくて、そのへんがお子さんにマイナスに返ってくる可能性がないわけではありません。ですから、最初は、面談のときなどに「学校でどんなふうにしていますか」「友だちはいますか」くらいのことを軽く聞いてみて、どんな答えが返ってくるか探りを入れて、安心できれば「実は…」という感じで、もう少し聞いてみるというように、何段階かに分けて、ご相談されたらいいのではないかと思います。