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不登校・ひきこもりバックアップセミナー講演内容

2018年10月13日(土)■登進研バックアップセミナー103

不登校―「行かなくていいよ」という対応が動かすもの

「行ってほしい」という気持ちを抱えながら、行けないわが子をどう受け入れるか

 記録的な猛暑が続いていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
 先日、うだるような新宿駅のホームで見かけた母娘連れ。お母さんがバッグからビニール袋を取り出して女の子の頭にポンッと乗せました。気になってよく見ると、ビニール袋の中身は氷。お手製のアイシングバッグ(氷のう)でした。ふたりはそのビニール袋をお互いの首筋や二の腕に当てっこして、「ひゃ~」「冷たい~」と楽しそう♪ 暑いのも悪くないな~と思えた夏の午後でした。

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 当セミナーでは、これまでたびたび「子どもとのかかわり方」「親の望ましい対応」といったテーマを取り上げてきました。「望ましい対応」は、決してひとつではありません。ある子にとっては効果的な方法が、別の子にはなんの効果もなかったり、逆効果になることもめずらしくありません。
 たとえば、昨年の100回記念セミナーでは5人のゲストに体験談を聞かせていただきましたが、その際、参加者がもっとも感銘を受けたのは、「大丈夫」という言葉の大切さでした。ゲストの多くが、お母さんや相談員から言われた「大丈夫」という言葉に、「救われた」「支えられた」と語っていたからです。
 一方、その前々回に話をしてくれた女の子は、「大丈夫という言葉が大嫌い」と言っていました。不登校当時、よくパニック発作を起こしていたそうですが、そのたびにお母さんから「大丈夫、大丈夫」と言われ続け、「ぜんぜん大丈夫じゃないのに、なぜそんな気休めを言うのか…」と。
 今回のテーマである「行かなくていいよ」についても、そう言われて「ほっとした」という子もいれば、「口ではそう言っているけど、体から『行け行けオーラ』が出ている」、あるいは「カウンセラーから入れ知恵されたに違いない」と感じてムカついたという子もいます。
 ただ単に、「大丈夫」とか「行かなくていいよ」と言えばOK、ではないのです。

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 第1部講演は、海野千細さん(八王子市教育委員会教育支援課心理相談員)を講師に迎え、「不登校―『行かなくていいよ』という対応が動かすもの」というテーマで行います。聞き手齊藤真沙美さん(東京女子体育大学・東京女子体育短期大学講師)には、親の立場から疑問・質問、不安などをぶつけていただきます。
 先に述べたとおり、ただ「行かなくていいよ」と言えばOKなわけではありません。どのような対応であれ、そこに「こうすれば学校に行くだろう」という下心があるとき、子どもはそれを敏感に察知します。そうではなく、心から「行かなくていいよ」と思えたとき、何かが動き出すことがあります。もちろん、「学校に行ってほしい」と思うことは悪いことではありません。その思いを抱えながらも、「行けないわが子」を受け入れられるようになるためには、どうすればよいのでしょうか。
 「学校に行ってほしい」という思いの背後にある“常識”や“普通”というしばりからどう抜け出すか、「行ってほしい」と「行かなくていい」の間で揺れる気持ちとどうつきあうか、子どもを「受容」するとはどういうことか。受容されると子どもはどう変わるのか。難しいテーマをわかりやすく伝える名手、海野さんと一緒に、それぞれの親子にとっての「よりよい対応」のあり方を探っていきましょう。

 第2部「最新・不登校問題へのアプローチ」では、アンケート等で寄せられた疑問・質問のなかから、現在お問い合わせが増えている問題を取り上げ、アドバイスを行います。①起立性調節障害と診断されたとき、②きょうだいへの影響、③ゲーム依存は病気なのか、④学校(担任)とのつきあい方、⑤父親にできるサポートとは、⑥新たな居場所通信制高校とは
 講師は、霜村麦さん(臨床心理士)、荒井裕司(登進研代表)、第1部に続き、海野千細さん、齊藤真沙美さんにも加わっていただきます。

 第3部個別相談では、不登校に関する心と進路の問題にカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。なお、個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち30名様に限らせていただきますので、ご了承ください。
(第3部の個別相談は、9月にお申込みの方を優先させていただきます。)

 みなさまのご参加を心よりお待ちしています。


●開催日時
平成30年10月13日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

●会 場
全理連ビルホール 渋谷区代々木1-36-4 Tel.03-3379-4114
【交通】JR代々木駅北口・都営大江戸線代々木駅A3出口、駅前のマクドナルド横
東京メトロ副都心線 北参道駅 出口1下車、徒歩9分

●定員
160名

●参加費
1000円

●プログラム
【第1部】不登校―「行かなくていいよ」という対応が動かすもの


講 師 海野 千細(八王子市教育委員会教育支援課心理相談員)
聞き手 齊藤真沙美(東京女子体育大学・東京女子体育短期大学講師)

【第2部】最新・不登校問題へのアプローチ
講 師 霜村 麦(臨床心理士)
海野 千細(八王子市教育委員会教育支援課心理相談員)
齊藤真沙美(東京女子体育大学・東京女子体育短期大学講師)
荒井 裕司(登進研代表)

【第3部】個別相談(心と進路の相談)

個別相談をご希望の方は、ご氏名・ご住所・電話番号、お子さんの学年(または年齢)・性別、ご相談内容(不登校が始まった時期、現在の状況等を400字以内で)、「個別相談希望」とご記入のうえ、10月10日(水)までに、郵送、ファックス、メール、本サイトのフォームにてお申込みください。 (第3部の個別相談は、9月にお申込みの方を優先させていただきます。)

●お問い合せ先
〒151-0053 東京都渋谷区代々木 1-43-8
「登校拒否の子どもたちの進路を考える研究会」事務局
☎ 03-3370-4078  Fax. 03-3370-5198
ホームページ■http://www.to-shin-ken.net/
eメール■info@to-shin-ken.net

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2018年6月17日(日)■登進研バックアップセミナー102

不登校―打つ手がなくなったときの家族の対応

出口の見えない状況から一歩抜け出し、“希望”につなげる解決へのヒント

 日曜日の夜、「明日からまた仕事か…」と気が重くなったことはありませんか。休みたいな、休んでしまおうかな…重い心と体をひきずるようにして出勤する月曜日の朝。ブルーマンデー症候群という言葉もあるように、こんな経験はきっと誰にでもあることでしょう。子どもだって同じ。4月からずっとつらさや苦しさを抱えながらも頑張って登校していたけれど、5月の連休最終日、「明日からまた学校か…」と思ったら張りつめていた心の糸が切れ、学校に行けなくなる。そんな子どもたちは決して少なくありません。思えばこの子たちは、これまで毎日、夜になると「ああ、明日もまた学校に行かなきゃいけないのか…」と思って過ごしてきたのかもしれません。ここまでよく頑張ってきたね。

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 中学受験に合格したと思ったら入学直後に登校できなくなった、GW明けから行けなくなった、4月から再登校をはじめたけれどまた休みがちになった…。この時期、不登校に関するさまざまなご相談が寄せられます。また、学年をまたいで新学期を迎えても、まだ登校する気配すらなく、「いつまで待てばいいのか」という不安や焦りを抱えて日々を過ごしている親御さんもいらっしゃることでしょう。
 不登校のわが子に対して、お母さんお父さんは思いつくかぎりの「よかれ」と思うことを試み、努力し、何かほかにできることはないかと考えつづけています。それでもわが子になんの変化もみられないとき、万策尽き果てた、もうどうすればいいのかわからないと絶望的な気分になりがちです。お母さんお父さんにとって、“希望”が見えないことほどつらいことはありません。
 でも、万策尽きたと思っていても、できることは必ずあります。そして、何よりもこれまでその子を見捨てず寄り添ってきたお母さんお父さんの愛情は、必ずその子に伝わっています。それがお母さんお父さんの最大の“強み”です。大丈夫。自信をもって、できることを一緒に探していきましょう。

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 第1部の講演は、霜村麦さん(臨床心理士)と小栗貴弘さん(作新学院大学女子短期大学部准教授)のおふたりがタッグを組み、長年の相談経験と豊富な事例をもとに「打つ手がなくなったときの家族の対応」をテーマに対話形式でお話をしていただきます。
 「打つ手」といっても、その子の状況によって対応のしかたもできることも異なります。そこで、不登校によくみられる次の5つの状況=①部屋にひきこもって会話ができない、②自信を失って、家族以外の人と会おうとしない、③昼夜逆転、ゲーム三昧などの生活からなんの変化もみられない、④外出もするし友だちとも会うなど普通の生活をしているが学校には行けない、⑤中3なのに進路にまったく興味を示さない(または進路の話を拒否する)を想定し、それぞれのケースについて、いまその子はどんな心理状態にあるのか→どんなアプローチがその子にとって受け入れやすいか、あるいは効果的か→具体的に「家族にできる対応」とは何か、という流れで話を進めます。
 この講演で、それぞれのご家庭にとっての“希望”に向けたヒントをぜひつかんでください。

 第2部「不登校 進路なんでも相談室」では、これまでアンケート等で参加者のみなさまから寄せられた疑問・質問に3人の講師が回答します。「中高一貫校で高校への内部進学が難しいとき」「進学校で勉強についていけなくなったとき」「自信を失った子への対応」「発達障害グレーゾーンの子が普通高校で学ぶことは難しい?」など、進路について起こりがちな問題を取り上げ、具体的なアドバイスを行います。回答者は、霜村麦さん(臨床心理士)、市川諭さん(臨床心理士)、荒井裕司(登進研代表)に務めていただきます。

 第3部個別相談では、不登校に関する心と進路の問題についてカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。なお、個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち先着25名様に限らせていただきますので、ご了承ください。

 みなさまのご参加を心よりお待ちしています。


●開催日時
平成30年6月17日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

●会 場
SYDビル2階ホール 渋谷区千駄ケ谷4-25-2 Tel.03-3405-5672
【交通】JR代々木駅西口・都営大江戸線代々木駅A2下車、徒歩5分
東京メトロ副都心線 北参道駅 出口1下車、徒歩3分

●定員
160名

●参加費
1000円(お子さんは無料)

●プログラム
【第1部】講演「不登校―打つ手がなくなったときの家族の対応」


講 師 霜村 麦(臨床心理士)
小栗貴弘(作新学院大学女子短期大学部准教授)

【第2部】不登校 進路なんでも相談室
回答者 霜村 麦 (臨床心理士)
市川 諭 (臨床心理士)
荒井 裕司(登進研代表)

【第3部】個別相談(心と進路の相談)



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