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Q&A 転校を含む進級・進学の悩み
2013年6月30日に開催された登進研バックアップセミナー85 第2部「Q&A 転校を含む進級・進学の悩み」の内容をまとめた抄録です。
Q&Aの回答者は、以下の方々です。
回答者 小澤美代子(元千葉大学大学院教育学研究科教授
・さくら教育研究所所長)
霜村 麦 (臨床心理士)
齊藤真沙美(臨床心理士)
荒井 裕司(登進研代表)
※取り上げる質問は、事前に参加者のみなさまから寄せられたものです。
※質問内容については、プライバシー保護のため、地域名・学校名など個人が特定されるような情報は一部削除したり、内容等を一部変更している場合があります。
Q1 僕の人生はドロドロだという小3の男の子
小3の息子は、今年1月から学校に行けなくなりました。原因は、友だち、先生、そして苦しんでいるのに親が無理に行かせようとしたことにあると思っています。この半年間、気持ちが不安定で、ほとんど外に出ていません。
現在、日常生活はだいたい普段どおりになり、仲良しの友だちと家で遊んだりもするようになりましたが、友だちと遊んでいるとき以外は、「つまらない」「やりたいことが見つからない」「僕の人生は過去も未来もドロドロだ。だからやり直したいんだ」と、口ぐせのように言っています。今後、親はどんな心構えで息子に向き合っていけばよいでしょうか。
A1 どうしたらこの子にやり直しのチャンスをあげられるかを考える(回答者:小澤美代子)
小3で「僕の人生はドロドロだ」といった表現を使うところをみると、このお子さんは感受性が豊かで、ちょっと大人びたところのある子なのかなという気がします。今年1月からということは、学校に行かなくなって半年くらいですから、一般的にいえばまだ不登校の期間としては短いほうというか、不登校の初期段階にあるのではないかと思います。
不登校のその後の回復状況を左右するものとして、学校を休みはじめた当初にどのような対応をしたか、ということがあります。これはかなり重要で、強引に押したりひっぱったり怒鳴ったりしたのか、それほどでもなかったのか。これが、その後の状況を左右するひとつの分かれ目になります。
もうひとつは、学校に行かなくなった当初、まずは「どうしたの?」と聞いてみる必要があるということ。最近、不登校に対する理解が広まってきたのはよいことですが、親がものわかりがよすぎるのも考えもので、「不登校だからそっとしておこう」と本人に何も聞かなかったりする。そうではなく、まずは「どうしたの?」と聞いてみる。それだけで案外簡単に解決する場合もあるんです。だから、まずは本人に「どうしたの?」と聞いて、解決できることがあれば、その解決のために親が動いたかどうか。これもひとつの分かれ目になります。
あとは、親御さんがお子さんについてどんなふうに思っているか。「しかたがないな」と思っているのか、「ダメな子」とか「もう人生、絶望だ」と思っているのか。そのへんの親の気持ちや家庭の雰囲気もとても大事です。親としては無理もないことですが、休みはじめの頃に無理やり学校に行かせようとしたり責めたり、「もうお前の人生は終わりだ」とか「人間失格だ」とか「学校に行かないような子は家から出ていけ」とか、まあ、よくあることなんですが、あんまりそればかりやっていると、子どもは自己否定の気持ちを抱いてしまいます。
このご家庭では、当初のそういう山を通り越して約半年。お子さんも「やり直したい」と言っているわけですから、こういうときは、やはり「仕切り直し」が大事になってきます。
つまり、この子は毎日、学校に通うという通常のルートとは違う道を歩いているわけですから、親としては、どうやってこの子にやり直しのチャンスをあげられるかを考えたらいいのではないかと思います。もし、「お前の人生はもうおしまいだ」みたいなことを言っていたとしたら、「あのときは心配のあまりあんなことを言ったけど、決してそんなことはないよ」ときちん訂正して、「人生いくらでもやり直しができるんだから、一緒に頑張ろうね」と伝える。
そして、やり直しというのは、何かのきっかけがないとなかなか難しいので、たとえば学期の変わり目や学年の変わり目、誕生日などに、「ちょうどいい機会だから、ちょっとチャレンジしてみる?」と話を振ってみる。そういう段取りをつけておく。
もうひとつは、自信をつけてあげること。そのためには、日常のほんのささいなことのなかで「けっこうやるじゃない!」「すごいね」といった声かけをまめに行って、本人の頑張る力を育ててあげる。やり直しのチャンスをつくることと、自信をつけること。まずは、この2つをやってあげたらどうかと思います。
Q2 行ける日と行けない日の不思議
小2の娘のことでお聞きします。小学校の低学年だからかもしれませんが、明日、学校へ行くことをウキウキしながら語ってくれる日は、翌日、登校直前に「おなかが痛い」「気分が悪い」「眠い」などとベッドにもぐり込んでしまいます。逆に、「行けないかもしれない……」とすごく言っていたのに、すっと行ってしまったりします。これはなぜですか。不思議です。
A2 ウキウキ話すのは不安の裏返しの場合も…(回答者:霜村 麦)
ご質問は「これはなぜですか。不思議です」と結ばれていますが、おそらくこのご質問の背景にある親御さんの正直な気持ちは、「毎回、行ったり行かなかったり、もうほとほと疲れました。イライラします」ということではないかと思います。その気持ちが文章からにじみ出ているような気がします。
このお子さんが不登校になりかけている時期なのか、それとも回復期にあってちょっと学校に行きたいなと思っている時期なのかによっても対応は変わってきますが、たぶん徐々に悪化しつつある状況のように感じられるので、それを前提としてお話をしたいと思います。
基本的に不登校の元になっている原因やきっかけというものは、本人が学校で味わった不快な体験にあります。それが不登校をひきおこす直接の原因(要因)です。一方、不登校状態から脱け出すときの要因としては、家族や友人、先生等からどんなサポートを受けたかということと、本人にどんな力(能力)があるか、得意な(好きな)ものは何かということが大きく影響します。
このお子さんの場合、たぶん元になる学校での要因はずっと解決していない状況にあるのではないでしょうか。ただ、そのなかで行けそうな日がある。それはなせだろう。そこにヒントがあると思います。
また、「明日、学校へ行くことをウキウキしながら語ってくれる」とありますが、もし本当に学校での不安な状況が解決していないのであれば、子どもは不安の反応としてかえってウキウキはしゃぐ場合があるので、不安の裏返しとしてそうした言動があらわれているのかもしれません。不安の高い子ほど、うつ状態の反対の躁状態になって(躁的な防衛反応)、ちょっとテンションがおかしいくらいにはしゃぐときがあります。
逆に、「行けないかもしれないとすごく言っていたのに、すっと行けたり」というときは、本人が(登校することを)あきらめたり、「〜しなければならない」「〜すべき」といった自分のハードルを下げた状態で、周囲の人間もそれほど期待していないという状況なのかもしれません。そういうときのほうが、あまり不安にならずにすっと行ける、という場合があります。
ということで、もともとある不安と、直前にどんなかかわりがあったか、どんなサポートが行われたかということが、当日のその子の行動を決定する要因になると思います。ただ、元にはどんな不登校の原因(要因)があるのかを探っていかないと、なかなか根本的な解決に至るのは難しいかもしれません。
一方、回復期にある場合は、1勝2敗とか2勝1敗というペースで少しずつ進んでいこうね、という方向でかかわっていけばいい。そのときは、失敗してもそこにはできるだけふれずに、うまくいったときはすごく喜んであげる、という対応が基本になってきます。
もうひとつ、行けたり行けなかったりというかたちで「あなたの思いどおりにはいかないよ」というメッセージをその子が発している場合もあります。これは親にとってはしんどいことですが、「期待は裏切られるんだよ」「期待を裏切られたとき、親としてどう対応してくれるの?」という言葉にならないメッセージを、こういうかたちで出している場合もあります。
そういうとき私たちカウンセラーは、逆に親が子の期待を裏切るようなことがあったとき、これまでこの子はどんな反応をして親とつきあってきた子なのだろうかと考えることもあります。
そういう場合は、「こんなとき、あなたはどうしてくれるの?」と親を試すような行為がたくさん起きてきます。親にとってはかなりしんどい時期ですが、何があっても揺るがず、不安を子どもに見せず、という対応が基本になります。このときの対応を話し出すと長くなりますので、それはまたの機会に譲りたいと思います。
Q3 中学受験で疲れきった男の子
私立中学受験のため、小3の冬から大手進学塾に入れましたが、5年の冬に疲れが出て気力が続かなくなり、塾をやめたいと言い出しました。同時に学校への登校もしぶるようになり、6年の2学期から不登校になりました。
結局、受験はせず、今年4月より公立中学校に進みましたが、一日も行っていません。荒れた昨年に比べればだいぶ落ち着きましたが、外出はできません。子どもにエネルギーがたまるのを見守りながら待っている状態ですが、今後どう対応すべきでしょうか。
A3 その子の好きなこと、得意なことを足がかりに(回答者:齊藤真沙美)
ご質問の内容からは、私立中学受験が本人の希望であったのか、本人はあまり乗り気ではなかったけれど親御さん主導で進められたのかが定かではないのですが、いずれにしても中学受験のためにたくさんの時間と労力を費やし、それが思いどおりにならなかったことで、本人は挫折感を抱いているでしょうし、そこを目指して力を注いできたので、今後、何を目指せばいいのかといった漠然とした気持ちの定まらなさや不安を感じているのではないかと思います。
ただ、「昨年に比べればだいぶ落ち着いてきた」とあり、それは本人が安心して過ごせるような環境をご家族がつくってこられて今があると思うので、ある程度エネルギーもたまってきたのではないでしょうか。
今後の対応については、ここまで落ち着いてきたわけですから、いずれどこかの時点で登校することになるかもしれませんが、そこだけを目指さずに、本人が自分自身をかたちづくっていけるような何かを見つける手助けができればいいなと思います。具体的には、本人がどんなことに興味があり、何が好きで、何が得意なのか、それを本人が自覚して、今後それを自分の“核”にしていけるような活動や取り組みを手助けすることです。そうした活動が少しずつできるようになってくると、おのずと外との接点も増えてきたり、場合によってはそれにからめて登校や進学を考えるようになってくると思います。その過程で、学校復帰するかもしれませんし、足がかりとして適応指導教室やフリースクールに通いはじめるかもしれませんが、それを目的にするというよりは、本人の核となるもの、支えになるもの、自分の好きなものを自分自身のなかに確かなかたちでもてるようになることが、じつは重要になってくると思います。
たとえば、私の担当したお子さんはいろいろな検定を受けるようになりました。今は英検、数検、漢検など学習系のほか、アロマ検定や紅茶検定などさまざまな検定があって、中高生が受けられるものもたくさんあり、教材も本屋さんで買えるものが多数出回っています。そのなかで自分の好きなものに取り組んで自信をつけていったケースです。そのほかクッキングスクールやスポーツジムに通ったり、地域のアマチュアのオーケストラに参加したり、男の子だとロボット教室や科学教室に通ったり……。また、家でガーデニングに凝って植物に興味をもったり、ペットの世話をしているうちに、それが進路につながったケースもあります。
ですから、学校や勉強にこだわらず、その子の趣味、好きなこと、得意なことを足がかりに、少しずつ前に進んでいけるといいのかなと思います。
Q4 中学校での勉強が予想以上に大変で自信を失った男の子
今年4月、私立中学に入学しましたが、予想以上に勉強や通学が大変で、学力的にも自信を失い、5月の連休明けから不登校になりました。今は家でゲームばかりしており、外に出たがらず、食事もあまりとりたがりません。
学校に戻らなければという気持ちはあるようですが、ひどく自信を失っているうえに、再登校して友だちから「ひきこもっていたのか?」などと悪口を言われるのを恐れて行動に移すことができません。先日、無理やり学校までひっぱっていったら、友だちにいろいろ言われたらしく、その後、対人恐怖症ぎみになっています。
どうすれば再登校させることができるのか、あるいは公立中学に転校すべきなのか迷っています。
A4 親が腹を据えて、前向きな気持ちで方向転換を(回答者:小澤美代子)
Q3のご質問ともかぶりますが、中学受験というのは、お子さんにとって非常に厳しいものだと思います。多くは小学校低学年から受験勉強が始まるわけですから、それが親主導となると、子どもはとくに大変です。子ども自身に「自分も一緒に頑張る」という気持ちがあればなんとか乗り越えられるのですが、このお子さんの場合はどうだったのでしょうか。
入学された私立中はかなりの進学校のようですが、勉強も、スポーツや芸術と一緒で、ある種の才能ですよね。ものすごいトレーニングを重ねたからといって、誰もがオリンピック選手になれるわけじゃない。それは勉強も同じです。ところが、こと勉強の話になると「努力すればできる」と錯覚している人がすごく多いような気がします。
中学受験をするならば、その子の基礎的な能力やそれがどこまで伸びるのか、向き不向きといったことを、親がある程度見定めて進めていく必要があります。むやみやたらと塾に通わせ、家庭教師も雇い、毎週テストも受けさせ、というように、ただやればいいというものではありません。叱咤激励しすぎれば、子どもはエネルギー切れになってしまいます。
また、この学校がトップクラスの進学校だとしたら授業は超スピードで進みますから、1カ月も休んだら、現実的にみて、もう追いつくことはできないでしょう。お子さんの状態からみても学校に戻ることは難しいと思いますし、なにも無理してそんなところに戻らなくても……と私などは思います。
私が親ならば、「この子にこの学校は無理だった」とスッキリと気持ちを切り換えて、公立学校やもう少し楽な私立に転校させてあげるのがいちばんいいのではないかと思います。そのときに、「あなたがダメだから」転校するということではなく、もっと自分に合った学校を見つけることは決して悪いことじゃないし、そこで頑張ればまた必ずチャンスがあるよ、ということを本人にしっかり伝え、親自身もそう腹を決めるべきだと思います。親ががっかりした顔を見せたり、ため息をついたりしたら、子どもはひどく傷つきます。
子どもには、早く伸びる子とゆっくり伸びる子がいます。無理をしてめいっぱい伸ばし、伸びきったゴムのようになって入学しても、あとの伸びしろがないので非常に苦しい状態になります。私は、できれば60%くらいの力で入れる学校を選ぶほうがいいと思っています。
ですから元の学校に戻るというよりは、このお子さんの現時点での基礎能力に合わないところに入れてしまったと考え、方向転換するほうが、お子さんにとっていいのではないかと思います。
Q5 今の学校は嫌いという中2(中高一貫校)の女の子
昨年、中1の11月に「今の学校は嫌いだ」「自分で選んだ学校じゃない」と言い出し、学校に行かなくなりました。
今年の4月に適応指導教室の話をしてみましたが行きたくない様子で、「今後どうしたいの?」と聞いても涙ぐむだけでした。ところが、5月の連休明けから自発的に週2日、塾に通いはじめ、昼夜逆転の生活もほぼ通常の状態に戻っています。
学校側からの退学勧奨はありませんが、中3の1学期で附属高校への進学判定がなされ、その時点で不登校であれば進学はできないと説明を受けています。
親としては、適応指導教室に通ったあと公立中学に転校するのがいいかなと思っていますが、本人は「私立から公立に転校するなんてありえない」と言っています。今後の対応や進め方についてアドバイスをお願いします。
A5 本人のプライドに配慮しつつ、さまざまな進路の可能性があることを示す(回答者:荒井裕司)
理由やきっかけは不明ですが、おそらく勉強が厳しい中高一貫校でなんらかの問題が起こり、学校に行けなくなったのだと思います。4月に適応指導教室の話をすると涙ぐんでいたとのことですが、適応指導教室には地元の公立中学校で不登校になった子どもたちもやってきますから、知り合いの子と顔を合わせるかもしれないわけで、プライドが許さないのだと思います。一方、塾に通うようになってからは元気になってきたようですが、塾では学校に行っていないことはある意味関係ないのでプライドは守られるし、勉強することで自信がつき、不安も解消されていったのでしょう。塾に通うのはいい選択だったと思います。
では、この先どうするかですが、このお子さんは非常にプライドが高い子のように思われますから、親御さんの言うような公立中学校への転校には、なかなかウンと言わないと思います。ですから、まず、今、在籍している中学校の先生方と相談して、内申点や欠席日数の問題等いろいろ話し合いをされると、ある程度譲歩してくれる場合もあるので、現在の中学校に在籍したまま、できるだけ内申点等を取れるようにしながら、別の高校を受験するという方法があります。
もうひとつは、公立中学校への転校。もちろん地元の公立中に行くことは本人も承知しないでしょうが、少し離れた別の学区の中学校なら顔見知りもいないし、通えるかもしれません。学区が違っても教育委員会に相談すれば、転校できるように配慮してくれますから、問い合わせてみるとよいでしょう。
別の学区の中学校に転校しても通えなかった場合は、そこに籍だけ置いて、フリースクールに通うという方法もあります。フリースクールに通った日数は、在籍校の出席日数に換算されますし、いきなり学校に通うのではなく、いったん縛りのゆるいフリースクールでリハビリテーションをするというか、勉強や人間関係、生活リズムなどの組み立て直しをするわけです。そして、高校で本格的に新たなスタートを切るという方法です。
昨年、私がかかわった女の子はこのご相談と同じようなケースで、名門の私立女子中学校で不登校になってしまいました。学校での人間関係がきっかけでしたが、しだいに「親のせいで不登校になった」と恨むようになり、激しい家庭内暴力に発展しました。でも、塾にはしっかり通い、きちんと学力を積み上げて、別の私立の高校に入学しました。こういう方法も可能かと思います。
Q6 発達障害の二次障害に悩む中3の女の子
娘は軽い発達のかたよりがあり、勉強でも友人関係でもちょっとしたことでつまずきやすく、小6の9月頃から学校に行けなくなりました。そのときは、親が無理にひっぱって登校させ、なんとか小学校を卒業しました。
中1の6月頃から「私を笑う人がいる」「悪口を言う人がいる」と言うようになり、遅刻や欠席が増え、7月からは完全に不登校になりました。
中2の4月から在籍校の通級学級に通いはじめ、元気な様子でホッとしていたら、6月頃から再び不登校になりました。その後、うつの症状が出て、中2の秋から中3の現在まで、精神科に通院中です(診断は「神経症」)。
最近は表情も明るく、家族となら喜んで外出するようになりましたが、「勉強が苦手で、人とコミュニケーションをとるのが苦手な自分はダメな人間だ」と落ち込むことも多く、すっかり自信を失っています。この先どうしたらよいか不安です。
A6 子どもの不安や不快な感情をしっかり受け取る(回答者:霜村 麦)
発達障害をもつお子さんは、周囲とうまくいかない体験を人より多くもっていて、生きづらさを感じています。もともと本人がもっている課題に加えて、友だちとの関係のまずさ、先生との関係のまずさ、勉強でのうまくいかない体験など、いろいろなものがぐちゃぐちゃに絡み合って取り除きにくい状況になっています。
今、このお子さんは、そうした周囲に絡まった問題がだんだん取れてきて、自分の中心にある本質的な課題と向き合い、そのためにすごく不安定になっている状況なのだと思います。
発達障害をもつお子さんやつまずきの多いお子さんは、メッセージの受け取り方がネガティブになりやすいのですが、それは、傷つくことが多いために自分を守ろうとする防衛反応としてあらわれると考えられます。そのため、相手のささいな言動にも過剰に反応し、「私を笑っているんじゃないか」「責めているんじゃないか」といった被害的な受け取り方をしやすいのです。
そうしたお子さんにとって、一般の小学校や中学校の集団というのは非常に刺激が多く、いろいろな傷を受けやすい場所になります。
そういうなかで親御さんとしては、本人に「強くなってほしい」「自信をもってほしい」「不安定から脱出してほしい」と願うわけですが、そのためにはどうしたらいいかというと、いちばん大事なのは、子どもの不安や不快な感情を親御さんがしっかり受け取ること。そして、揺れずに逃げずに受け取りきる、徹底的に子どものつらさに寄り添うことです。それは非常に厳しく、つらい作業ですが、これがもっとも本質的な「子どものメッセージの受け取り」という作業です。
子どもはみな幼い頃、何かにおびえてお母さんお父さんに「怖い!」と訴えることがあります。このとき、子どもは「怖い」という自分の感情を表現し、それをお母さんお父さんにきちんと受けとめてもらったわけです。そして、しばらくして怖さが落ち着くと、新しいことに興味が移って、また外に探検に出ていきます。このように、子どもたちはお母さんお父さん(が受けとめてくれること)をベースにして、自分のなかのネガティブな感情に少しずつ折り合いをつけながら、外に出ていく強さや自信を身につけていきます。
そのとき親御さんに必要とされるのは、まず安定した存在であること。とくに親御さんが自分自身の弱さやダメなところを笑って話せるようなあっけらかんとした安定感や強さを示すことができると、お子さんにとって非常によいモデルとなります。
もうひとつ、発達障害のお子さんに対して必要な配慮は、本人の得意・不得意のバランスをきちんと理解し配慮して働きかけてくれる機関とつながることです。今まさに本人が勉強面や対人的なスキルのなさなど、自分の不得意な部分を痛感している状況ですから、地域の教育センターや通級学級の先生方の助けを借りながら、そういう配慮のある進路を見極めていくことが大切です。発達障害のお子さんに対してそういう面でいちばん配慮があるのは、やはり公立の学校よりも民間のサポート校のような場です。こういう場のほうが、発達障害のお子さんにとっては過ごしやすいでしょうし、その後の社会につながりやすい環境を提供してくれると考えています。
Q7 やる気を失った定時制高校1年の男の子
夫が単身赴任になった昨年の4月、息子は中3で不登校になり、卒業まで教室に入れませんでした。現在、定時制高校の1年生ですが、満員電車がつらいようで、週2日くらいしか通えず、しかも遅れて行くような状態です。
家で勉強はほとんどせず、親しい友だちもおらず、何事にも意欲が感じられません。食事は家族(母と姉妹)と一緒にとり、普通に話もしますが、気に入らないことがあると私に当たりちらし、物を投げつけたり、「死ね」「うるさい」「殺してやる」と罵倒します。その反面、私にすごく期待しているようで甘えてきます。この子に日常的に向き合うのは私だけなので、正直疲れてしまいました。
この子を再生させるには、優しく受容するだけではダメなような気がします。親の私たちが、何かきっかけや刺激を与えることはできないのでしょうか。
A7 まず本人がどう考えているのかを確認することから(回答者:小澤美代子)
ここからは高校生の事例になります。ご相談内容からキーワードと思われるものをあげてみると、まず「夫が単身赴任」ということ。お父さんの単身赴任、あるいは離婚・再婚など、家族関係の大きな変化は、子どもの不適応のきっかけになることが少なくありません。この息子さんがそうであるとはかぎりませんが、それまでお父さんが家庭内で果たしていた役割がポーンと取れてしまったときに、どちらかというと男の子が影響を受けやすい面があります。
もうひとつのキーワードが「中3」です。お父さんの単身赴任と、中3という受験に向かう厳しい時期がちょうど重なったわけで、これらが背景としてあるのではないかと思います。
3つ目のキーワードが「定時制高校」です。普通高校ではなく定時制に進んだということは、不登校によって受験に不利な面があったのか、学習の遅れでそこしか選べなかったのか、そのあたりが気になります。つまり、本人が定時制高校という進路に納得していたのかどうか、不本意な進路だったのではないか……と考えれば、満員電車で通学するのもあまり気が乗らない、元気が出ない、ずるずると行きにくくなっている、と推測されます。
そのへんのことを振り返って、今からできることがあるなら、たとえば父親の単身赴任がきっかけになっていたとすれば、「大変だったね」「頑張ったね」などと慰労してあげるといった配慮が必要になるかと思います。
また、勉強はしない、友だちもいない、意欲がない、そして家族に攻撃的で、その裏返しのように甘えてくる……といった部分を見ると、少し情緒不安定な感じもします。うつ状態におちいっている可能性もありますので、そのあたりも丁寧に見ていく必要があるでしょう。
最後に「この子を再生させるには……」とありますが、その前に本人はどう考えているのかが気になります。今後、なんとか卒業を目指すのか、その意欲すら失っているのか。定時制高校は卒業まで4年間ありますし(現在は3年制の学校もある)、4年で足りなければ5年かけてもいい。あるいは、在籍しながら「高校卒業程度認定試験」を受けて次のステップに進む方法もあります。ですから、まず本人が定時制高校についてどう考えているのかを把握することが必要な要件になると思います。
もうひとつは、息子さんも中学校は卒業し、とりあえず義務教育は修了したわけですから、親御さんも少し気を楽にして、ここから先は将来、本人がどう生きていったらよいかを一緒に探してあげる、というふうに考えてみてはどうでしょう。
今、息子さんは車でいえばガス欠状態ですから、むやみに勉強や学校のことについて働きかけても、それに応えられるエネルギーがありません。エネルギーを注入するためには、本人が楽しめる時間や状況を増やしていくことが大切です。たとえば、息子さんが嫌がらなければ、一緒にドライブに行くとか、遊びに行くとか、趣味や習い事を始めるとか、そういうエネルギーがたまるような環境をつくっていく。本人にエネルギーがたまってくると、この先どうしたいのかを考える力もわいてきます。そこであらためて、定時制で頑張っていくのか、あるいは転校したいのか、将来どうしたいのかなど、本人が方向性を定めていく過程に寄り添ってあげられればいいのかなと思います。
Q8 漫画家になりたいという高1の女の子
小学校から習っているピアノをもっと勉強したいと音楽科のある高校に進学しましたが、入学直後に風邪で1週間休んだことがきっかけとなって前向きな気持ちがなくなり、5月中旬からずっと休んでいます。中学で不登校を経験しているので、やはり全日制はきつかったのでしょうか。
ピアノ以外に作曲や音響デザインなどもやりたいと意気込んで入った学校ですが、今はやりたいことが変わり、「漫画家になるために、もっと絵を描く時間がほしい」「今の学校に行きながらだと、そのための時間がとれない」と悩んでおり、最近はあまり笑いません。
今の学校に戻るか、別の道に進むかは本人の気持ちしだいですが、そろそろ単位や欠席日数のリミットが迫っているので、どうしたらよいか悩んでいます。
A8 再スタートを切るためにも転校が必要では?(回答者:荒井裕司)
入学直後に風邪で1週間休んだことがきっかけで不登校になったというお話ですが、入学当初に1週間休んだからといって、勉強がはなはだしく遅れたり、ピアノの技術がみんなよりだいぶ劣ってしまうということは考えにくい。となると、1週間休んだだけで、なぜ学校に行けなくなってしまったのかということが気になります。
学校の先生方がよく口にする言葉に「黄金の3日間」というのがあります。4月に新入学の子どもたちを迎えるとき、最初の3日間でいい関係をつくれないと、そのクラスはその後1年間うまくいかない、という意味です。そして、私は、子どもたちにも「黄金の3日間」があるのではないかと思っています。とくに女の子は、その3日間くらいで友だちができたり、気の合いそうな仲間が見つからなければ、その後ずっと居場所がない、どのグループにも入れないという状況におちいりがちです。この娘さんも、たまたま当初の1週間お休みしたことで、その後、登校してもどこにも所属できず、たった一人で放り出されてしまったのではないでしょうか。
中学時代に不登校を経験しているということですから、もしかしたら人間関係で傷ついた経験があったり、人づきあいがあまり得意ではないタイプなのかもしれません。だとしたら、今の学校ではどうにもならない状況になり、別の学校に変わりたいと思っているのではないでしょうか。「漫画家になりたい」というのも、ピアノとは別のことをやりたいと訴えることで、別の学校に行きたいという気持ちを伝えているのではないかと、私には思えます。ご相談の中に「最近はあまり笑いません」という言葉があり、胸が痛みます。この子が再スタートを切るためにも、学校を変えることが必要ではないかと思います。
Q9 受験に失敗したショックで不登校になった高1の女の子
今年4月に大学附属の女子高に入学しましたが、入学式から5日間登校しただけで行けなくなりました。その女子高は本人の第一志望ではなく、受験に失敗したショックが大きかったのかもしれません。高校は休学することになり、現在、その手続きをしているところです。
必要があれば外出もし、習い事や塾にも通っていますが、口には出さないものの、気持ちは暗く、つらそうです。本人が元気になり、前向きになるために、親はどんなつきあい方をしていけばよいのでしょうか。
A9 ネガティブな感情を言葉にして表現できるよう手助けする(回答者:霜村 麦)
非常に真面目な生徒さんだったのだと思います。今も習い事や塾に通っていることからも、その真面目さがうかがえます。そして、受験に失敗したショックやつらさを、今、やっと不登校というかたちで表現できるようになったのだと思います。
ご相談の最後に「本人が元気になり、前向きになるために、親はどんなつきあい方をしていけばよいのでしょうか」とありますが、元気になり、前向きになって、その結果、「元の学校に戻ってほしい」というメッセージを親御さんが出しているうちは、もしかすると元気になれないかもしれません。というのは、元の学校に戻るといっても、現状からいっておそらく留年せざるを得ないので、1年下の生徒たちと一緒に再び1年生からスタートするわけです。受験に失敗したショックをひきずった状態で、また行けなくなるのではないかという不安を抱えながら、年下の子たちと同じ教室で学ぶというのは、お子さんにとって非常につらい状況だと思います。
実は、真面目なお子さんほど自分の感情には鈍いところがあります。真面目な子ほど、疲れた、悲しい、悔しい、寂しいといったネガティブな感情にフタをして現実に適応しようとするので、自分の感情に気づきにくいし、ネガティブな感情に「これは寂しい」「これは悔しい」ときちんとラベリングして言語化する(言葉として表現する)ことが上手ではないのです。
こういうお子さんが、今、やっと不登校というかたちで自分のつらさ、しんどさを表現できるようになったわけですから、果たして今の学校に戻るのがいいことなのかどうか、その点をまずお子さんと話し合う必要があるでしょう。
そして、このようにショックな状態でふさぎ込んでいるお子さんに対して必要なのは、できるだけたくさんの可能性を示して、その子の未来を明るくしてあげることです。私は相談の現場でよく子どもたちに「25歳になったとき、どんなふうにしていたい?」と聞くところから話をスタートさせます。「大学を出て、仕事をして、一人暮らしをしていたい」と答えたら、「じゃあ、それに向かって今どういうふうに過ごしていったらいいかな?」と問いかけて、今の過ごし方を調整していったりします。このお子さんの場合も、エネルギーを回復して、自分をきちんと確立し、社会に出て生き抜いていく女性になるために、今の学校に戻ることが必要なのか、それとも別の道を選ぶのかを調整していかなければならなりません。
この時期の親御さんのかかわり方としては、干渉は最低限に、でも声かけや日常会話は普通に行ってください。そして、親御さんはできるだけ揺れずにどっしり構えて、態度も白黒はっきり、「こうだったらこうしよう」「こうすればいいんだよ」という感じで態度を明確にして接してあげる必要があります。
また、感情をうまく言語化できないために溜めに溜めて一気に爆発する、といった問題が起きている場合は、日頃から、お子さんが「こういうことがあったんだよ」と言ったとき、「それは悔しかったね」「悲しかったね」「寂しかったね」というように、親御さんがお子さんの感情を読み取って伝えてあげるといいでしょう。逆に親御さんが話をするときも、「◯◯さんがこんなことしたんだよ。すごく腹が立った」というように、自分の感情を付け加えるようにしてください。
感情というものは、このように気持ちと言葉が一致して表現して、はじめて発散できるものなので、言語化できないとストレスがたまる一方です。このへんを丁寧にサポートすることで、実はいろいろな問題が解決されます。言語化できるようになると、一時的に感情がワーッと出てきて混乱が生じることもありますが、必ず短期で治まりますので、そこを何とか乗り切ってこの時期を過ごしていただければと思います。
Q10 学校に行くと気分が悪くなる高1の男の子
今年の4月下旬から起床時間が遅くなり、毎日せかすようにして学校に送り出していました。担任からも、電話で「登校してもなかなか教室に入らず、保健室やトイレに行っていて、授業に遅刻することが多い」と言われました。
5月の中間テスト当日、気分が悪いのに頑張って登校したものの、やはり集中できず、さんざんな結果でした。その頃から行きたくても行けない状態が続くようになり、登校できた日も気分が悪くてずっと机に突っ伏していたようです。
なぜ気分が悪くなるのか聞くと、「人ごみが嫌だ。自分の口臭が気になって、まわりの人が臭いと思っているのではないかと不安になる」というので、大学病院の口臭外来を受診しましたが、とくに問題はないといわれました。
なんとか登校させてやりたいのですが、毎朝、制服を前に考え込んでいる姿を見ると、無理に行かせる気にはなれません。どうか子どもを助けてください。
A10 口臭恐怖はSOSのサイン。まずは十分な休息を(回答者:齊藤真沙美)
Q9と同様、このお子さんも非常に真面目で一生懸命な子という印象を受けます。推測ですが、大きなきっかけがあったかどうかは別として、学校生活でかなりストレスがたまる状況、負荷がかかる状況があったのではないでしょうか。
ご相談の最後に「毎朝、制服を前に考え込んでいる姿を見ると、無理に行かせる気にはなれません」とありますが、今の状態からいって、この感覚に正直に対応していただければよいと思います。過度のストレスがかかっている状況でそれでも頑張りつづけているわけですが、体も「もうしんどいよ」というサインを出しています。まずはゆっくり休むことが必要です。
「人ごみが嫌だ」「自分の口臭が気になる」というご本人の言葉が出てきますが、思春期のお子さんは、もともと他人にどう見られているかに過敏になりがちで、誰しも多少は自分の容姿や体の臭い、他人の視線などを気にするものです。ただし、それが過剰になって日常生活に支障を来すようであれば心配です。口臭外来で「問題はない」と言われても気になってしかたがないのであれば、口臭恐怖症(自臭症)の可能性もありますので、その度合いによっては精神科や心療内科を受診するという選択肢も考えていく必要があるでしょう。
「口臭が気になる」といった訴えは、過度のストレスがかかったときにSOSのサインとして出てくることが少なくありません。このような状態に対しては、いったん十分に休息をとって、安心して過ごせるような環境をつくり、エネルギーをためられるようにしてあげる、というのが基本的な対応です。そうしてある程度落ち着いてきたら、今の学校に通い続けるかどうか、別の学校に変わるのか、大学に進みたいかどうかなども含めて話し合えるとよいでしょう。まずは安心して生活が送れる環境を整えつつ、ご本人に合った進路を検討していけるとよいと思います。
Q11 学校をやめたいという高2の男の子
高2の息子は5月の連休明けから休みがちになり、最初は無理やり行かせていましたが、帰宅すると心身ともに疲れきった様子でぐったりしていました。
もう限界だと感じ、「行きたくないなら、行かなくていいよ」と言うと、「行きたくない。学校をやめたい」と答え、5月下旬から学校に行っていません。
内向的でおとなしい性格の息子は、クラスの雰囲気になじめず孤立していたようで、これまでの高校生活は苦痛の連続だったと言います。そんな思いまでして無理に登校させても気持ちがすさむばかりだと思い、親として学校をやめてもいいのではないかと考えるようになりました。
ただ、本人も学校をやめて毎日家にいるのは嫌だと言っています。学校をやめてこれからどうしたらいいのか、親子で悩んでいます。
A11 今の学校をやめても道はいくらでもある(回答者:荒井裕司)
高校2年生の5月の連休明けから不登校ということですが、今後の進路についてはできるだけ早く対応することをおすすめします。なぜなら、あと半年ほどで高校3年生になるわけで、仮に切れ目のいい高3で転校するとなると、卒業まで1年しかありません。その1年間で、卒業後の進路の問題も考えなければならず、クラスの友だちと仲良くなれるかという問題もあり、なかなか厳しい状況に置かれることになります。したがって、できるだけ早く対応することが本人にとって非常に大事になってくると思います。
内向的でおとなしい性格の息子さんということですが、今の学校でクラスの中心になるのは、たいてい明るくて元気な、どちらかというとお笑い系のノリのよい子どもたちで、真面目で内向的でナイーブな子どもたちは、どうしてもはじかれてしまいます。よく「スクールカースト」(学校において児童生徒の小集団が階層化・序列化され、身分制度の様相を呈していること)といわれますが、あれは実際にあることです。そのなかで、はじかれた子どもたちは、いじめの対象になったり、居心地が悪い、居場所がないという状況におちいりがちです。
「これまでの高校生活は苦痛の連続だった」という本人の言葉には、涙が出そうになります。こんな思いまでして学校に行く必要などまったくありません。よくぞ不登校になってくれた、とほめてあげたいくらいです。
今の学校をやめても道はいくらでもあります。先ほどQ7で小澤先生からご紹介のあった「高校卒業程度認定試験」もありますし、定時制や通信制の高校もあります。できるだけ早く本人に合った道を探してあげることが、何よりも大事だと思います。